後袈裟丸山
あとけさまるやま
1908m
みどり市
左;後袈裟丸山 右;(前)袈裟丸山
登山日 2002年5月25日(晴れ) しんぷる
行 程 郡界尾根登山口(10:40)…尾根上へ(10:53)…八重樺原(11:20)…石宮(11:47)…コメツガ林(12:25)…稜線(12:40)…山頂(12:50-13:30)…石宮(14:30)…登山口(15:40)
 袈裟丸山は前袈裟、後袈裟、奥袈裟と三つの頂に袈裟丸山の名が付けられている。一般的には前袈裟を袈裟丸山と呼ぶようだ。この山はアカヤシオ、シロヤシオ、シャクナゲなどのツツジが非常に多い山だと聞く。特にアカヤシオの時期には山全体がピンク色に染まるとまで言われる。登山コースとしては塔の沢コース、弓の手コースを主としているらしい。すでにアカヤシオの時期は終わってしまっている。そこで別名シャクナゲコースと呼ばれるマイナーな郡界尾根コースを後袈裟丸山まで歩いてみることにした。はたしてシャクナゲは歓迎してくれるだろうか。シロヤシオはどうだろう…。 後袈裟丸山の案内板
 大滝の駐車場を過ぎ二又の道を左折すると舗装は途切れ路面状況がとたんに悪くなる。所々落石もあり注意が必要だ。やがて駐車している車が所々に見られるようになると袈裟丸山登山口に着いた。駐車スペースも数ヶ所あり路上駐車も可能な場所もある。登山口には行政によって「八反張は風化が激しく危険なため通行禁止」との看板があった。登山口からの道は立派に整備されており、尾根に上がるまでの行程の半分以上は新しい木段が設置されている。やや急な上りをペースを作りながら歩いていく。

登山口道標

すぐに木段

最初の道標
 やがて大きな岩が現れその右手に架けられた立派な木のハシゴを上ると尾根に出た。ここまで700m、あと後袈裟丸山まで3700mの道のりだ。ここからは白樺の目立つ平坦な笹道を行く。

郡界尾根上部

八重樺原の白樺

袈裟丸山を望む
 この辺りはカラマツが多く新芽の緑が眩しいほどだ。やや傾斜が増してくると樹林帯から抜け「八重樺原」と呼ばれる一面笹原の場所に出た。ここからは前袈裟〜後袈裟の姿を一望しながら歩ける気持ちのいい場所である。これからの行程も見て取れる。

尾根道

石宮と道標(あと1700M)

コメツガの林を行く
 気持ちのいい笹原をしばらく行くが再び樹林帯に入っていく。先ずミツバツツジが迎えてくれた。そしてシロヤシオもひっそり目立たないように咲いている。そして以外にも最後の一花を残したアカヤシオもあった。漸くお目当ての石楠花が姿を現して来た。しかしこの辺りは既に終わってしまっていた。いったん下ってから上り返すと道標に近くに石宮があった。あと1700mとある。

急登

赤城山

稜線へ
 気を取り直して登山道を行く。するとコメツガのお出迎えだ。気持ちのいい若葉が映えるコメツガの間を道は進む。今までの明るい笹原歩きとは趣が変わって来た。やがてコメツガの林も途絶え石楠花が登山道を覆うようになる。ここに来てようやく目に鮮やかなピンク色の花を咲かせていた。間に合って良かった。今日はこれを観に来たのだから…。鮮やかな花を愛でながらも道は急登となり、立木や根につかまってのキツイ登りになる。

稜線歩き

山頂

山頂標識
 急登の途中赤城山が良く見えた。息を切らしながら上りきるとそこは後袈裟へと続く稜線である。ここでは左からの尾根を合わせる。もうこの先きつい上りはなさそうだ。ここまでずいぶん多くのハイカーに会った。カメラを片手に石楠花を撮っている姿を何度となく目にした。
 後袈裟へと続く稜線も石楠花の群生だが、この辺りはまだ蕾が多く開花はあと一週間くらい先になりそうだ。快適だがわずかの稜線歩きの後、最後の急登を一踏ん張りで後袈裟丸山の山頂に着いた。前袈裟丸山が大きく見える。多くのハイカーが腰をかけて昼食にしていた。庚申山への登山道が延びている。いつか歩いてみたい道だ。

庚申山
 ガイドブックではここ後袈裟からの展望はあまりないと書かれているが、若干周りの木が切り払われたのだろう、案外と展望が良い。庚申山が大きく見えるし、潅木の間からは至仏山や武尊山が残雪の白色を残している。やや八反張に下った処で昼食にありついた。今日は当直明けの遅い出発となり、残念ながら前袈裟丸山までは足を延ばす事ができないが、今度別コースで登ってみよう。帰りは八重樺原辺りで袈裟丸山を何度も振り返りながら戻った。

コメツガ
 登山口からは利根村側へ「根利牧場」を通り「しゃくなげの湯」に寄ってから沼田に戻った。根利牧場からの袈裟丸山も見事なものだった。

ミツバツツジ

シロヤシオ

アズマシャクナゲ
inserted by FC2 system