仙人ヶ岳
せんにんがたけ
663m
桐生市・栃木県
仙人ヶ岳
登山日 2002年4月6日(晴れ) しんぷるライフ,娘,息子
行 程 岩切登山口駐車場(10:00)…不動沢の滝(10:25)…ニリンソウ群生地(10:30)…生満不動尊(10:48)…鎖場(11:10)…熊の分岐(11:13)…山頂への尾根(11:20)…仙人ヶ岳山頂(11:30-12:15)…松田川ダム見晴し(12:45)…犬帰り(13:20)…深高山分岐(14:30)…岩切登山口P(14:45)
 仙人ヶ岳は足利市の最高峰だという。群馬県との県境にある山であって桐生市にも属するものと思われる。ハイキングコースも桐生側および足利側からいくつものルートがあるようだ。この時期、山に花を求めるならば南の低山ということになる。山の春も始まりを告げ、開花と新緑が徐々に北上し標高を上げていく季節である。今年は例年の1週間から2週間近く開花が早いようだ。そんな中アカヤシオの開花の知らせを聞き、まだ間に合うかな…の期待を胸に初めての安蘇山域に足を運んでみた。思いもよらぬニリンソウの大歓迎にもあい、またアカヤシオにもなんとか間に合った。 ニリンソウ(二輪草)

不動沢の登山道
 ガイドブックも持たず初めての安蘇山域のハイキング。岩切まで来ると登山者の車が数多く駐車してあった。とりあえず同じ場所に駐車し準備を整えるが登山口がやや奥まったところにあるので見当がつかず、準備をしている単独行者に道を尋ねた。親切に教えて頂き漸く歩き始めることが出来た。林道といった感じの道がしばらく続いた後にようやく道幅が狭まり登山道らしくなる。

不動の滝の道標

不動沢の滝
 沢に沿って登山道は続くが、この沢にはヤマメが何匹も生息している。珍しいことだ。丸木橋を何度も渡り、沢を右に左にと行ったり来たりしながら徐々に高度を上げていくと程なく【不動沢の滝】に着く。この滝はとても小さな滝である。

不動沢の滝のロープ

ニリンソウ群生地
滝を見下ろしながら脇のロープに掴まって登山道を行く。5分ほどでニリンソウの群生地に着く。ちょうど今が盛りである。ここ不動沢沿いはずっとニリンソウと小さな紫色のスミレが咲いていて目を楽しませてくれる。

沢歩き

生満不動尊
 群生地を過ぎ少しの間、沢を歩いていく。岩場も多くなると【生満不動尊】だ。記帳簿が設置されているようで、妻と息子が何やら書いた様だ。特別見るべきものもないようなので先を急ぐこととする。

熊の分岐へのロープ
 不動尊を過ぎるとニリンソウはいったん途切れる。相変わらず沢を右に左に登山道は続く。沢とはいえ高木が少ないせいか非常に明るい。所々に旧坑口跡があり、進入禁止となっている。やがて沢は涸れ岩のゴツゴツした涸れ沢を50m程登っていく。「小俣第二小児童会の熊の分岐へ・きつい難所」の看板を過ぎた辺りから急登になる。沢から完全に外れ、喘ぎながら登っていくと3本のロープが現れる。ここを過ぎれば熊の分岐だ。

熊の分岐の道標

熊の分岐からの尾根
 猪子トンネル側から登って、岩切登山口に降りようと思っていたが、不案内のため逆のコースをたどってしまった。その方が帰りが楽である。
 【熊の分岐】からは尾根歩きとなる。ハイカーの数も多くなってきた。杉や檜の少ない明るく快適な尾根歩きだが、立木に遮られ展望はあまり期待できない。

ヤシオツツジと
 期待に胸をふくらませていたアカヤシオにようやく御対面。3週連続で登っているという小山からの単独行者によると、先週が満開だったとのこと。しかしまだまだ十分に楽しむことが出来た。でもさすがに来週には終わってしまっているだろう。来週あたりはミツバツツジがいい頃だろうか。アカヤシオを楽しみながら山頂を目指す。数多くのハイカーとすれ違った。

仙人ヶ岳山頂
 いくつかの小ピークを越え漸く山頂だ。ここからは北側に展望が開けていて男体山、日光白根山、皇海山、袈裟丸山などを見ることが出来た。近くの山々はさっぱりわからない。何回か通わないと覚えられないなあ。長細く十分な広さのある山頂では大勢のハイカーが昼食にしていた。我々も適当な場所に腰を下ろし昼食とした。周辺には山桜が多く、既に花を半ば散らして葉桜となっていた。足下には赤いクサボケの花がいくつか咲いていた。風もなく暖かい陽気だ。

松田川ダム

犬帰への縦走路
 左に赤雪山への道を分け熊の分岐までもどる。ここから猪子トンネルを目指して尾根コースを行く。10分ほどで松田川ダムを一望できる絶好のビューポイントにでる。ここはダム側の杉が伐採され山肌を大きく曝している。そしてこれから歩いていく縦走路が一望できる気持ちのいい場所だ。ここから一旦大きく下った後、再び登り返す。ここまでは気持ちのいい尾根だ。

縦走路

犬帰り
 やがて岩場が出てきて大きなピークを2度ほど超えると犬帰り(犬返し)だ。ここは巻道があるが鎖場を降りることとした。1枚の岩を降りる10m程の鎖場だ。鎖と一緒にロープもある。スタンスがしっかりとれるので怖い場所ではない。
 アカヤシオ、ミツバツツジが迎えてくれる岩稜の尾根。小さなピークを何度も超え、さらに大きなピークを二つ越えると漸く下りだけになる。尾根をいったんはずれ檜の植林帯の脇を降りていく。直ぐに尾根に戻るが数本の松の木が枯れ登山道を覆っている。深高山分岐からは平坦な杉林の道を沢沿いに歩いていく。直ぐに猪子トンネル手前の県道に出る。県道を下り、岩切登山口まではわずかな道のりだ。
深高山分岐
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