二ッ岳(雄岳・雌岳)
ふたつだけ
1343m・1307m
渋川市
二ツ岳
登山日 2001年11月24日(快晴) しんぷる
行 程 オンマ谷駐車場(8:00)…雄岳への分岐(8:20)…雄岳山頂(8:30-50)…七合目避難小屋(9:00)…雌岳山頂(9:10-20)…屏風岩(9:30)…オンマ谷(09:50)…オンマ谷駐車場(10:20)
 二ツ岳は伊香保森林公園の中核をなしている。家族連れのハイカーを迎え入れるためか道標がしっかり整備され、所々に分かり易い案内板が設置されているため安心して山歩きを楽しむことができる。岩がゴロゴロして男性的な雄岳と、岩の少ない穏やかな山容の雌岳、そして二ツ岳の火口原であるオンマ谷をオンマ谷駐車場から周遊するコースでの山行とする。 案内板

オンマ谷駐車場
 オンマ谷駐車場に進む途中で道路工事が行われており、進入禁止だ。雄岳1500mの道標前に駐車して車道を歩いてきた。数台の駐車が可能でトイレもある。
 「オンマ谷、まゆみの原 相馬山北側落石のため、当分の間通行止」と看板があり、ロープが張ってある。
 陽も差さない谷は寒く、木々は葉を散らしている。フリースのポケットに手を突っ込んで歩き出す。

雄岳登山道
 先ずは雄岳に向かう。岩を人工的に配置したと思われる中登の登山道がずっと続く。ほとんどが岩の階段だ。間隔の合わない木道よりずっといい。が、足が進まない。そういえば起きてから食事をとっていない。コンビニで買ったおにぎりをザックから取り出してほお張りながら登っていく。心なしか元気が出てくるようだ。

雄岳への分岐
 陽も差して来て、明るくそして暖かくなる。間もなく雄岳への分岐にさしかかる。ここからは急登の岩段登りだ。間隔がそんなにずれていない為歩きやすい道だ。

雄岳山頂から榛名富士

雄岳岩山

雄岳山頂
 山頂である。山頂には地上波TVの前橋中継放送局があり、またGTVと放送大学の中継放送局もある。建造物の多い山頂だ。面白いことに、雄岳には岩山と呼ばれる山頂標識のある岩峰と、朽ちた鳥居と石碑のある頂の二つの山頂がある。どうしてこんなことになっているのか興味のある問題である。当然展望は岩山のほうが良い。雲海の上に西上州の山々と富士山が見える。右に目をやると北アルプスだ。北は越後三山、谷川岳などが雪をかぶっている。先日白かった日光白根山は雪が解けてしまったようだ。
 中継塔が少々邪魔である。それに電線も気になるが、まあ360度の展望だ。暖かな日差しを浴びて景色を楽しむ。相馬山の切れ落ちた岩壁がはっきりと見える。あの下のオンマ谷は通れないわけか…。

避難小屋
 次に雌岳に向かう。分岐まで戻り、避難小屋までの約300mの距離を一気に下り降りる。避難小屋の前でうろうろしていると、犬が一匹。続いてもう一匹。その後から夫婦連れと思われるハイカーがやってきた。珍しく「おはようございます」と挨拶されてしまった。当然同じ挨拶を返しておいた。後にも先にも今日の山行で会った唯一のハイカーだった。

雌岳山頂
 避難小屋から歩き出すとすぐに雌岳への分岐となる。こちらは岩が少なく木道の急登になっている。当然歩きづらいので木道の脇を登っていく。ここもやがて水沢山西口の木道のように朽ち果ててしまいそうだが…。山頂の標高もそうだが、雄岳は岩がごろごろ、雌岳は土の上を歩く事からしても命名の由来が理解できる。あっという間に山頂だ。遅い朝食とする。

屏風岩
 雌岳を降りて分岐に戻り左に進路を取る。オンマ谷を通って帰るつもりである。すぐに屏風岩にでる。ここから岩階段状の下りを行く。やがてオンマ谷と森林公園との分岐に着く(09:45案内板F)。やはりオンマ谷への道は封鎖されている。このまま来た道を戻ろうか少し悩んだが、通れなければ戻ればいいと気楽に考えて、オンマ谷への岩の階段を下りていく。

オンマ谷
 どんどん谷に向かって降りていく。冷気があたり一面を覆っている。今朝木の枝についた霜が解けて、その雫をポタポタと落ち葉の上に落としている。たまに顔にあたり、冷っとして気持ちがいい。まるで雨が降っているような気分にさせられる。完全に谷に入り込むと、道は平坦になり歩きやすい。快適に足が進んでいく。

オンマ谷説明板
 やがて木々の枝に白く霜が…。あたり一面何か異様な感じを受けてくる。登山道は霜柱が立ち歩くたびにサクサクと音を立てる。巨大な岩がゴロゴロ重なり合っていて殺伐とした風景だ。しかし岩と岩との間にしっかりした木道が渡してあって迷うことはない。木道が凍っているので滑りやすく注意が必要だ。相馬山が近くなって完全に道が塞がれていたら・・・、とにかく進む。

オンマ谷風穴説明板
 岩場を抜けると辺りが明るくなり、陽が差している。相馬山の一部崩落した岩壁がよく見える。よそ見をしながら歩いていくと前でガサガサ。よく見ると雉が二羽。すぐに山のほうへ歩いていってしまった。緩やかな登りになり草が現れる。どうやら「まゆみの原」らしい。すぐ先には駐車場が見える。
 全く危険も問題もない道ではなかったか。どうして通行止にしてあるのか全く理解に苦しむ。歩いてみてよかった。オンマ谷の歩きは本当に楽しかった。駐車場の下直ぐに風穴はある。夏には冷気が出るという。
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