四ッ又山・鹿岳
よつまたやま・かなだけ
899m・1015m
南牧村
四ツ又山
登山日 2001年11月23日(快晴) しんぷるライフ息子
行 程 四ツ又山登山口(9:10)…大天狗峠(9:50-55)…四ツ又山頂分岐(10:23)…四ツ又山頂(10:27-45)…マメガタ峠(11:32-35)…一ノ岳直下(12:15)…鹿岳のコル(12:25)…一ノ岳頂上(12:35-13:35)…鹿岳山頂(13:55-14:00)…鹿岳登山口(15:10)
 四ツ又山と鹿岳は、上信越自動車道を長野方面に向かい下仁田IC手前から真正面に見える山だ。四連のピークを持った四ツ又山と、その右手尾根伝いにある双耳峰の鹿岳は一際目立つ山容をしている。紅葉も終わり、晩秋そして冬を迎えるこの時期からが西上州の山行季節だという。小春日和の中、「スリルと展望の縦走コース」を歩いてみることにする。 案内板

四ツ又山登山口(大久保)
 小沢橋を渡り左に折れ道なりに進むと大久保の集落に出る。ここに「南牧村ハイキングコース」の大きな案内板があり、四ツ又山への登山口になっている。案内板のところを右に入り坂を登っていくとすぐにゲートボール場があり、近くのお年寄りが休憩中なのか腰を下ろして休んでいる。この近くの駐車場はないかと尋ねると、この上にあると言う。車を進めると登山道手前に空地がありここに駐車し出発となる。

四ツ又山登山道
 歩き始めるとすぐに沢口川・関川原砂防ダムがあり、沢伝いに車も通れるほどの道を進んでいく。やがて小さな橋を渡り、道も登山道らしくなってくる。うっそうとした杉の植林地帯に入るとすぐに水場があり、コップが置いてある。先ずは軽く味見をしていく。美味しい水だ。一旦杉林を抜け段々畑の中を進んでいく。その途中に「ここ(天狗)をめざして進むこと」の文字と山のイラストが描いてある道標があり、ここで道を二つに分ける。左はマメガタ峠、右は大天狗峠のようだ。右に足を進める。ここまでは快適な歩きだ。うっそうとした中登の杉林の中に道は続き、明るい雑木林に変わると急登になってくる。一気に高度を稼いでいく。登山道はマークがしっかりしていて迷うことはない。

大天狗峠
 我慢して登っていくとひょっこり大天狗峠の」コルに出る。ここで一休みだ。「四ツ又山 30分」の道標と反対側のピークに向かって「石仏あり」の案内がある。
 「大天狗」と彫られた石を左に通り越し、山頂に向けて再び歩き出す。ここからは直登に近い急登である。立木につかまりながら我慢我慢の登りだ。木々の間から周りの山が見えてくる。鹿岳も良く見える。またまた一気に高度を稼いでいく。

天狗の石像
 やや快適な尾根歩きとなると天狗の石像がある。ここを右に進めば四ツ又山頂、ロープ伝いに左に進めば2峰〜マメガタ峠だ。先ずは山頂を目指す。

四ツ又山頂
 山頂である。風もなく快晴である。ここまでまだ1人のハイカーにも会っていない。足元を見ると、記帳簿と書かれた缶が置いてあり、中には剥がされたのだろうか「四ツ又山」の山頂標識が一枚と、表紙に個人名が書かれた記帳用のノートが入っていた。ノートをめくって見ると、今日既に3組の名前とコメントが記帳されていた。折角なので記帳させていただく。
 写真を撮り小休止していると、女性の単独行氏登場。本日初めての出会いだ。挨拶を交わし一言二言会話。写真を撮ってやり、先に進む。

四ツ又山頂から鹿岳
 分岐まで戻り第2峰に向かう。2峰で息子が指笛を吹く。いつのまにか主峰には数人のハイカーがいて、こちらに向かって手を振っている。当然こちらも手を振りますね。
 続いて第3峰、ロープを頼りに切り立った崖を右に巻いていく。「←鹿岳山頂」の道標があり一番急峻な岩稜であろう。左からロープで巻いて降りる。
 第4峰には石祠だけがある。さていよいよマメガタ峠に向かって急峻な下りだ。立木やロープを頼りに転げ落ちるように一気に高度を下げていく。数組のパーティーにすれ違うが、とてもこちら側から登る気にはなれない。そんな急な下りである。

マメガタ峠
 何とか無事にマメガタ峠に到着。鹿岳の登りの前に小休止だ。ここからは杉林の中の急登だ。10分ほどふうふう言いながら進んでいくと「展望台」の案内あるのであがってみるが別に大した展望でもない。それでも5分ほど休憩を兼ね展望を楽しむ。ここからは明るい雑木林となり、右手に妙義山を見ながらの歩きである。鹿岳も段々と近くに迫ってきて、本当に登れるんかいな等と話しながら足を進める。

鹿岳コルへのロープ
 一ノ岳の北側直下にでる。一ノ岳と二ノ岳のコルには岩峰を右に巻いていく。登山道に沿ってロープが張られている。そんなに危険を感じるほどのことはないが、落ちればアウトと思うといささか緊張。10分ほどでコルに出る。やっぱり登れるのだ。

鹿岳のコル
 コルに出ると風を感じる。小春日和でフリースを脱ぎ腰に巻いての山行だが、今日初めて風らしい風を感じる。不思議な感じだ。
 二ノ岳(鹿岳)には大勢のハイカーが見える。混んでいそうだ。そこで最初に一ノ岳に登る。とっつきで右に下高原への分岐がある。登り口は4段の丸太階段で始まる。ヤセ尾根で岩に手をかけての急登だ。しかしそれもわずかで山頂に出る。

一ノ岳頂上
 山頂は長細くやや広い感じを受ける。風もなく穏やかな山頂だ。四ツ又山頂で会った女性の単独行氏が石祠の前に腰掛けている。浦和から来ているという。今月に入って西上州の山を登っているらしい。あれこれと会話を交わした後で昼食にする。おにぎりとカップラーメンを持ってきたが、あまりに暖かくてラーメンは食べる気がしない。それでもおにぎり1つだけでは足りないので、湯を沸かして食べようとした。何と箸がないではないか。いつもはコンビニで買ってくるので付けてもらってたが、今回はスーパーで買ってきたのでウッカリだ。仕方がないので小枝を折ってナイフで削って箸代わりだ。こうしたことは息子が大好きですぐにやりたがる。立派な箸を作ってもらいラーメンにありつく。

二ノ岳へのロープ
 頂上の先、少し下った岩上に祠が見えるので足を伸ばしてみる。断崖絶壁恐る恐る下を見る。おお怖。どうもこういうのは苦手だ。
 たっぷりと昼食時間をとった後、いよいよ鹿岳に足を進める。一旦コルに戻り、ザックをデポして山頂を目指す。混んでいた山頂も大分すいてきている。
 早速丸太の階段だ。20段くらいありそうだ。ここは心配なく通過。続いて岩稜をロープを使って登っていく。息子はスタンスが合わず苦労しながら登っていく。ここもさほど怖い場所ではない。

二ノ岳山頂
 ひょっこりと山頂に出る。狭い山頂である。登山道はさらに続き、コルから見上げていた岩峰に立つ。広そうに見えていたが案外狭いので意外だった。ハイカーは少なくなったとはいえやはり混雑の感は否めない。一通り展望を楽しむが、西上州の山々はまだ全然分からない。しかしこの四ツ又山と鹿岳の山容は特徴的なので見分けがつきそうだ。ゆっくりと楽しめた。さあ山を降りるとしよう。

鹿岳登山口(下高原)
 再びロープ・階段を使いコルまで戻る。ザックを拾って一ノ岳手前の分岐を下高原に向かう。滑り落ちそうな急峻なくだりである。そして南向きの明るい雑木林である。10分ほどで薄暗い杉の植林帯に入る。何度か滑り転がりそうになりながら(2回転んだ)それでも無事に下高原の鹿岳登山口に着く。
 大久保に向かって車道を歩いていくと300mで鹿岳駐車場がある。大塩沢川沿いにその清流と岩峰を見ながらの楽しい車道歩きだ。夏に歩けば気持ちよさそうだ。15:35大久保の四ツ又山登山着。
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