谷川岳
たにがわだけ
1963m
みなかみ町
谷川岳(オキノ耳とトマノ耳)
登山日 2001年9月23日(快晴) しんぷるライフ息子、F氏一家
行 程 天神平(7:20)熊穴沢避難小屋(8:00-15)天狗の留まり場(9:00-10)肩ノ小屋(9:50-10:00)トマノ耳〜オキノ耳・奥の院〜肩ノ小屋(10:00-11:10)肩ノ小屋(11:10-13:00)熊穴沢避難小屋(14:00-10)天神平(14:40)
 上毛かるたに「水上、谷川 スキーと登山」とある。山に興味を持つ人ならば、たとえ水上は知らなくても、誰もが谷川岳は知っているだろう。そんな有名な山である。いまさら説明も必要ないと思うが、国道291号を進むとJR土合駅を右手に見る。ここが谷川岳の古くからの登山基地だ。ここを車で過ぎ間もなくすると谷川岳ロープウェー土合駅に着く。今回は「天神尾根コース」往復である。ロープウェーで一気に天神平まで行き、そこから歩くことにする。 肩の小屋の案内板

天神平から白毛門、朝日岳、笠ヶ岳
 谷川岳ロープウェー土合口から約10分間の空中散歩?を終え天神平駅(1321m)に到着。ここからが今日の山歩きの始まりだ。今日が初登山というF氏一家を連れての山行である。沼田に住んでいて、谷川も知らないなんて何か恥ずかしいよ…ということで以前から計画はしていたものがやっと今日になって実現だ。
 秋分の日の今日、まさに秋晴れ快晴である。絶好の登山日和であろう。天神平から見上げれば、東に白毛門、朝日岳、笠ヶ岳、北にオキノ耳、トマノ耳がはっきりと見える。先ずは熊穴沢避難小屋を目指して足を向ける。しっかりと整備された道を進むと、天神峠分岐にでる。天神峠からの登山者は少ないようだ。やや肌寒く、風もひんやりとして気持ちいい。子供たちは元気良く、どんどん先行していく。F氏は大汗をかいて苦しそうだ。右足の付け根を痛めたらしい。ザックの中の水4Lを他のザックに分散し再出発だ。どうもF氏は家族3人分の水などを1人で背負っていたらしい。これでは大変である。
天神平からの登山道

熊穴沢避難小屋
 ゆっくりとしたペースで歩きようやく避難小屋に到着。さあ、これからは登りがきつくなってくる。休憩を取ることにする。水分と軽く菓子を口に入れる。天気もよく気持ちいいね〜などと話しているとハイカーが次から次へと集まってくる。こちらもそんなにゆっくりとしてはいられない。次は天狗の留まり場を目指して足を進める。

天狗の留まり場までの登山道

俎ー(まないたぐら)

天狗の留まり場の標識
 避難小屋を過ぎるとすぐに森林限界に達し、笹の原になってくる。視界も開け、左手には俎ー(まないたぐら)の絶壁、川棚ノ頭とその稜線が絶景である。右手には西黒尾根からの登山者が見える。今度は西黒から登ってみよう。足を休め休め、絶景を見ながらののんびりとした山行である。ロープウェーを降りるときに、膝に乗せておいたデジカメを落としてしまい、レンズバリアがかけて取れてしまった。スイッチを手で操作しながら、また何の加減でか撮影モードがHQからSQに戻ってしまい、その度に設定を変えての撮影で、のんびりシャッターだけを押すだけでなく大変である。遥か南方の雲海の上にくっきりと冠雪した富士山が見える。(帰って新聞を見ると富士山22日に初冠雪とあった。)
 そんなこんなしているうちに、ようやく天狗の留まり場に到着。後から来るF氏を待つ。子供たちはとっくに到着し、待ちくたびれていたようだ。ここで、景色をながめながら小休憩。登ってきた登山道を振り返ると、人、人、人である。よくもまあ、こんなに…。さあ、肩ノ小屋までもうすぐだ。

肩の小屋までのガレ場
 肩の広場までのガレ場を登る。ここは土石流出防止の木の枠が設置されていて、この枠の中に石が敷き詰められている。これが階段代わりのわけだが案外歩きにくい。しかし利用させてもらった。
 肩ノ小屋到着。所要時間2時間半。ゆっくりで息を切らすこともない歩きだったが、こんなものかな。子供たちは、小屋の中で休んでいた。小休憩し、山頂を目指す。

天神ザンゲ岩の標識

肩の小屋からトマノ耳へ

トマノ耳
 5分ほどでトマノ耳に到着。いやあすごいですな。記念写真の順番待ちのハイカーがまるで、砂糖に群がるアリのよう。とてもじゃないがゆっくりなんぞしてはおられぬ。方位版だけ覗き、山座同定が正しいのを確認してオキノ耳に向かうことにする。子供たちはお腹がすいてきたせいか、嫌がって肩ノ小屋に戻り昼食にしたいという。それに風が冷たく少し寒い。しかし、ここにザックを置きオキノ耳まで足を伸ばすことに決定。歩き出すが…。コルでF氏がギブアップ。オキノ耳まで行ってきた子供と一緒に、肩の小屋まで先に戻ってもらう。妻とF氏の奥さんと3人で先まで行くことにする。

平標山へと続く稜線
 左の写真は万太郎山〜平標への稜線、右は奥の院手前からのオキノ耳(左)とトマノ耳。しっかしすごい人、人。谷川岳は大渋滞だ。不思議とここまで来ると風もなく暖かい。トマノ耳も大混雑なので奥の院まで一気に足を伸ばす。
トマノ耳とオキノ耳
 奥の院の鳥居をくぐって適当な岩に腰を下ろし、一ノ倉沢方面を見下ろす。顔をあげれば巻機山、遥かには越後駒ケ岳と中ノ岳がくっきりとみえる。立派な山容をしているなあ。いつか登ってみたいなあ。なんて思いながら記念撮影をして、戻ることにする。トマノ耳に置いておいたザックは我々3人のだけが残され、F氏と子供のは既になかった。無事に戻っただろうか。
 肩ノ小屋に戻ると3人とも無事に戻っている。この小屋はしばらくすると改修工事を行うそうだ。管理人を置き大勢の登山者を迎え入れるらしい。群馬県が予算計上したと新聞に載っていた。それと、女の子が厚さ1cmくらいの氷を片手にしていた。昨夜凍ったのだろう。もう山は冬が秋の中に入り混じっているのだな。
 とにかくお昼にしよう。小屋から少し下がったテン場みたいなところで6人そろってのお弁当だ。おにぎり、カップラーメン、林檎にコーヒー等など。ポカポカ陽気で暑いくらいだ。お腹が一杯になると眠くなってきた。枯れ草の中に寝そべってみる。あ〜気持ちい。幸せ、幸せ。

奥の院の鳥居

一ノ倉沢

肩ノ小屋
 さて、ゆっくり過ぎるほどゆっくりした。F氏の足も大丈夫のようだ。帰路に着くとしましょう。渋滞の人の流れに乗り下山していく。登りと違い結構ペースが速いので驚きだ。こちらは膝がガクガクしそうだ。尾瀬方面の雲海も晴れ、全容が良くわかる。燧、至仏、そして家族だけなら今日登る予定だった尾瀬笠ヶ岳がはっきり見える。先週登った上州武尊山が心なしか小さく見える。さらに日光白根が至仏と同じ山肌をさらしている。皇海山、袈裟丸山も…。さらに西のほうに目をやれば、赤城、子持、小野子三山、榛名、妙義、浅間、さらに苗場、北アルプスまで…。絶景かな、絶景かな。
 避難小屋も人で一杯。外側の壁にくっついて腰を下ろし小休憩だ。次から次へとハイカーが下りてくる。そんなにのんびりと占拠してもいられない。ここからは、あまり景色をながめての歩きとは行かない。今日一日の山行を思い出しながらの歩きだ。無事に到着。ロープウェーをバックに記念撮影。沼田までの帰りは温泉が目白押し。谷川温泉の湯テルメは混雑が予想され、身近なところでと湯檜曽温泉「ホテル湯の陣」(\1050)でゆっくりと湯につかり一日の山行を終えた。
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