武尊山
ほたかやま
2158m
片品村・みなかみ町
登山日 2001年9月16日(曇り一時晴れ) しんぷるライフ
行 程 東俣駐車場発(7:40)…三合平(7:55)…避難小屋(8:50)…セビオス岳(9:25)…クサリ場(9:50)…前武尊分岐(10:20)…山頂(10:50-12:00)…東俣駐車場(14:40)
 沼田市近郊の片品村、川場村に膨大な尾根を持つ山で、山名の由来は日本武尊(やまとたけるのみこと)が東征のおり、山頂に登ったという伝説から起きているそうだ。登山コースは武尊牧場コース、水上コース、川場谷コースなどがあるが、今回は、武尊牧場コースでのハイキングだ。武尊牧場コースは、全体的になだらかで歩きやすい。登山道は湿り気が多く湿原のような所が多くあり、スパッツと手袋が必要だ。

東俣駐車場と登山口
 立派な駐車場には相当数の車が置ける。ここが草倉沢登山口となっている。三合平までは小さな沢筋を階段づくめの中登。この階段の間隔が何ともいえず丁度いい。
三合平
三合平
 この高原は、白樺林になっておりレンゲツツジが一万株以上群生している。登りきった十字路を道標に従って右に折れ、舗装された道を進むと5分ほどで大きな看板のある登山口がある。ここには登山届を入れる木箱があるが用紙が終ったままで一枚もない。箱の中を覗くと8月16日付けの届出用紙が入っている。これではまったく意味がないではないか。仕方がないのでこのまま進んでいく。ここからはブナ林の中の木道で快適な歩きが始まる。15分程すると映画「眠る男」のロケ地跡に着く。さらに花咲湿原への分岐を過ぎ、やがて赤い三角屋根の避難小屋に着く。ここまでは緩やかな登りでさして高度を稼いでいない。

避難小屋
 ちょっと泊まる気のしない避難小屋である。ここで休憩をと思ったがやめた。10mほど進んだ所で水分補給。ちょっと一汗かいた程度である。この先に武尊田代への分岐を右手に足を進める。道はようやく登山道らしくなり少しずつ高度を上げていくが、だんだんぬかるみが多くなってくる。やがて樹林帯を抜け視界が開けてくる。

セビオス岳から中ノ岳
 やがて小さな湿原が現れ、木製のテーブルと椅子がある場所に着く。そこには説明板があり幾つかの山名が記載されている。ここがセビオス岳だがどこがピークかはっきりしない。しかし展望はよさそうな場所だ。ベンチには先客がいたので残念ながら通過する。ここからは徐々に急な登りとガレ場になりやがてクサリ場だ。中ノ岳も目の前に迫ってくる。

クサリ場
 このクサリ場は20m位あろうか。水が滴っていて滑りやすい。しかし沢のような溝の中のクサリ場なのでさほどの緊張感はない。比較的岩もしっかりしている。右側にはロープも設置されている。登りきるとハイマツ帯だ。ここからは尾瀬方面の山々の眺めがいいはず。中ノ岳の南斜面を巻くように足を進める。中ノ岳へはこの笹を漕いでいくらしい。

前武尊との分岐
 中ノ岳の南斜面の途中に前武尊への分岐がある。ここを過ぎるとすぐに、「笹清水」の水場がある。ここの水は冷たくて大変美味しいという。混み合っているので帰りに寄ることにして足を進める。やがて「鳳ノ池(おおとりのいけ)/群馬修験」と書かれた木坂があり、三ッ池に出る。ここにはクロサンショウウオが生息しているらしい。ここを過ぎ、ガレ場を登りきると日本武尊の像が建つ岩場に出る。ここから5分で山頂である。

日本武尊
 山頂である。さすがに大勢のハイカーで賑わっている。谷川連峰、尾瀬の山々、奥日光など360度の大展望…のはずだった。あいにくガスって何も見えない。腰をおろして昼食だ。少し肌寒い。今日は、山で初めてのラーメンとコーヒーである。体が温まってくる。程なくして日の光を感じたかと思うと一瞬、西武尊(剣が峰山)までの稜線が半分くらい姿を現した。期待を胸に食事をする。しかし期待もこれまで…。またガスに覆われていった。さあ我々より早く来たハイカーも下山したようだ。帰路に着こう。

山頂
 山頂では、登りにセビオス岳手前で声を掛けられた、埼玉から来たという50代の男性ハイカー二人と一緒になった。今日は皇海山を栗原川林道経由で登りに来たのだが、あいにく台風の影響で土砂崩れがあり林道が通行止めになっていたため、武尊山に来たのだという。たまたま不遇の林道で一緒になり行動をともにしているという。帰路は二人の後ろを付いて、これからの山行予定だとか、紅葉は何処がいいとか話しながら戻ってきた。登山届の木箱を見ると、用紙がぎっしり入っている。以前に出された登山届も回収されていた。一ヶ月に一回見に来るのだろうか?まあとにかく無事に下山だ。群馬の北部に住み、近くて良い山に恵まれている事は結構幸せなのかも。
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