尼ヶ禿山への登山道は玉原ダムの完成に際しつけられたそうである。玉原高原の西方に位置し、東には鹿俣山がある。ともに家族向けのハイキングコースで、コースの時間設定もゆっくりとしたものになっている。鹿俣山は高原の登山道らしく広い道だが、尼ヶ禿山は極一般的な登山道である。 |
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快晴である。高一の娘が急に行きたいと言い出した。どこへ行くかも決めかねていたのだが、お手軽なハイキングコースをということで、玉原高原の尼ヶ禿山に決めた。もう一方の鹿俣山は一昨年妻と二人で登っていた。群馬の山のガイドブックなどにはセンターハウスから朝日小屋方面からの登山道が紹介されているが、今回は玉原ダムを渡っての裏コース「カモシカコース」を選んだ。玉原ダムを渡る風がやや冷たい。ダムを渡りきり遊歩道に出ると、早速せみの鳴き声のお出迎え。もう夏山シーズンを迎える時期なんだと思いながら足を進める。 |
玉原湖と鹿俣山 |
ダムサイトの遊歩道 |
標識 |
歩き始めてから30分ほどで「カモシカコース」登山口に着く。まだ新しい案内板が設置され、そこから登り始める。玉原高原一帯はブナで有名だが、はじめのうちはまだ見当たらない。登山道は広くはないが、良く整備されていて快適である。登山道入り口から5分ほどして第1の標識がある。登りも緩やかであまり汗も出ない。この標識を過ぎたあたりからブナの木が目に付くようになる。時折木漏れ日があたるくらいでうっそうとしている。緩やかな傾斜が続く。ブナ林の中足を進めていくと、迦葉山との分岐に出る。ここから二時間弱の道のりらしい。こちらから眺める迦葉山はどこが山頂だかわかりにくい。近いうちに弥勒寺から登ってみようと思っている。今日は尼ヶ禿山の山頂を目指す。分岐からすぐに尾根に出る。高原の最も西側である。そこからは、上州三峰山、子持山、小野子・中岳・十二ヶ岳、さらに後方には榛名山系、浅間山まで見える。山頂が見えてくるが、間もなくいったん下りになる。 |
ブナ林 |
標識 |
小野子、上信越の山々 |
やがて、大きな鉄塔が見えてくる。第6鉄塔である。その下でお弁当を食べてるパーティーがいた。ここまでくれば山頂はもうすぐだ。ちょっと覗き見をして再び足を進める。ここからは、傾斜がややきつくなってくる。うっすらと汗をかき始めた。やがて西尾根に出ると、山頂が見えてくる。もう一息だ。
山頂に到着である。すっかり汗をかいてしまった。先客がたくさんいる。とりあえず木陰に隠れて一休みである。眺望はおよそ360度のパノラマである。一部立木にさえぎられるが満足のいくものである。北には三国、谷川の山々、東方面には至仏山、西武尊山等が良く見える。残雪の山々がすばらしい。玉原湖も一望できる。さあ、あまり賑やかな山頂ではゆっくりもできない。少し下って弁当にしよう。 |
標識 |
山頂 |
玉原湖 |
第6鉄塔まで戻って弁当にする。先ほどの客はいない。しかし、ブヨかなにかの虫がまつわりついて煩くてかなわない。手で追い払いながらの食事である。卵スープが美味しい。ゆっっくりと食事をした後、下山である。往路を戻るだけである。一気に登山口まで下がってくる。あとは遊歩道を駐車場まで戻ることになる。無事に到着。妻と娘との山行である。のんびりとしたファミリーハイクであった。いつもならここで温泉とかの話になるのだが、時間的に早いことと地元ということで、寄り道なしの帰宅となる。 |